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桐野夏生 ”ナニカアル”

桐野夏生”ナニカアル”
実在した作家 林芙美子のある時代を基にしたフィクションです
どこからどこまでが本当でどの部分が創作なのか分からないけど
分からなくても十分楽しめた 作品です
林芙美子と聞くと 即 森光子を思い浮かべてしまう ハイ 本は読んだ事ありません
どーしても森光子が頭から離れないもんだから イメージもすんげぇオバアちゃんとしか
認識してなかったから 今作の中で熱烈な恋愛の修羅場を読んでもナンカ違和感
しかし調べたら なんと47歳という若さで亡くなっていた ショック! 私と同い年やん
つまりはそんな ババアになる前に亡くなってたってことだ(イヤ十分ババアだけどね)
物語は芙美子の夫が亡くなって遺品を整理していた中から 芙美子の未発表の
小説とも自伝ともつかない原稿が発見され それを発表するかどうかで 遺族が迷う
場面から始まる
原稿には 第二次世界大戦中 作家や画家が軍に戦意高揚の為にウソを書くことを
強制され 中国や南方に取材旅行に行っている場面を中心に描かれている
芙美子の愛人で新聞記者の男がスパイ容疑をかけられており 軍部が証拠をつかむ
為に 芙美子を利用するのだが 何も気付いてない芙美子は一途に愛しい男に会いたいと
軍部の目を盗んで 連絡を取り南方で逢瀬を重ねるが それは最初から仕組まれた事だった
男を庇う為にも 自身が生きて日本に帰る為にもどうしたらいいのか 思いあぐねていたが
男と喧嘩になり 男の本音が自分を作家として認めて無い事に気づかされ
ショックを受け 作家としてのプライドを踏みにじられた芙美子は別れを選ぶのだ
爾来踏んじゃいましたね 言ってはいけない事言っちゃいましたねー
どんなにルンペン作家と馬鹿にされても 自分の小説だけには絶対の自信を持ってた
芙美子ですから 一度こうと決めたオンナは怖いよ
読んでて 戦争というか 威張り腐って国民を地獄に突き落とした軍人共のアホさ加減には
ほんと ムカツク! ちょっと前に読んだ 太宰治と心中した山崎富栄を描いた
松本侑子”恋の蛍” で二度の戦争で財産を没収され没落してしまった富栄の父だって
戦争さえ無ければ 今頃は美容学校のパイオニアになっていただろうし 富栄が心中することも
絶対無かったんだろうなーと思い すごく切なくなったっけ
こうゆう本を読む度に 戦争ってホント バカでアホ以外の何者でもないと実感する
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nightjasmin
Posted bynightjasmin